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空想遊び

●サムスン電子、特許侵害で米アップルを逆提訴
http://jp.reuters.com/article/technologyNews/idJPJAPAN-20765120110422

Apple社がSAMSUNG社のスマートフォンなどがiPhoneやiPadを模倣しているとして、15日に商標侵害で提訴していたが、今度は逆に、SAMSUNG社がApple社に対して、最大5件の特許を侵害しているとして、韓国、日本、ドイツで提訴したそうだ。

Apple社とSAMSUNG社の関係は、この記事にもあるとおり、微妙な関係にある。SAMSUNG社はGoogleのOSを採用したAndroid携帯でスマートフォン市場でシェアを伸ばしており、タブレット端末ではApple社の最大の競合相手である一方で、SAMSUNG社は、半導体や液晶ディスプレーなどの部品をApple社に供給している。しかも、Apple社はこの部品供給をSAMSUNG社に依存しているとのことである。

この争いがどういう決着となるかはわからないが、両者ともにダメージを被る恐れがあることは否めないだろう。あまり建設的な争いとは言えない気がする。

最近、私は、こういった知的財産権というものの扱われ方が変化していくのではないか、と考えている。すでに、その予兆とも言うべき現象が現われているようにも思う。
LINUXに代表されるようなOSSの開発は、クラウドソーシングの一形態であるが、この取り組みに参加する彼ら一人一人が知的財産権を主張するようなことはない。これまでの考え方であれば、自分が考案したものは、権利として保護される状態になるまで隠し持っておくという行動になるが、彼らは考案したものを積極的に開示し、それが別の人たちによって改善され、全体に寄与することを望んでいる。そのほうが大きな利益だと考えているようだ。

知的財産権というのは、マネタリー経済の中で成立しているものだと言える。ところが、最近は、マネタリー経済とボランタリー経済が相互に影響し合い、歩み寄り、同質化しつつあると指摘されている。この点を考えると、やはり、知的財産権というものも、ボランタリー経済化によって、変化を余儀なくされているのではないか、と思う。

制度としては、そのまま残っていくのかもしれない。しかし、発明、発見、考案というものをお上によって保護してもらって、金銭的な財産を得ていこうというような形で制度を利用することは、なくなっていくのではないだろうか。ソーシャルビジネスとか社会起業家などが経済の表舞台の中で、重要な役割を担いつつある点に鑑みても、発明、発見、考案というのは、社会により利用されやすくするために、オープン化されていくのではないだろうか。

そのようになっていけば、知的財産権の争いというのも減少していくだろう。Apple社とSAMSUNG社の争いのように、建設的でない知的財産上の争いは絶えないが、社会や経済の変化によって、こうした争い自体が無意味で、無駄であるという認識がそのうち当たり前になるように思う。

とは言え、知的財産権のすべてが消滅するようなことはない。特に、商標権のようなものは、保護されていくことになるだろう。特許や実用新案、意匠といったものは、基本的にそれを発案した者の権利を保護する趣旨で制度化されているが、商標権は、基本的に消費者保護の趣旨で制度化されている。これは、信頼と実績のある商品Aを買おうとした消費者が、非常によく似たまがい物を消費者が誤って購入するようなことがないようにするためである。
したがって、中国などで作られているiPadの偽物などは、例え、我々が識別できるとしても、禁じられるべきだし、今後、如何に知的財産権の意義や位置付けが変わろうとも、制度として残るべきだろうと思う。

話が若干脱線してしまったが、仮に、私が言うように、発案、発見、考案というものがよりオープンに展開されるようになるとすると、今後、企業間の争い、或いは差別化要素というのはどこがポイントになるのだろうか。もちろん、価格もポイントになるだろうし、トータル的なサービスというのもポイントになるだろう。ただ、何だかしっくりこない。
しっくりこない原因は、おそらく、私の前提の裏側にある思想、すなわちマネタリー経済とボランタリー経済の融合化にあるように思う。これは、さらに根源的な問いに辿り着く。もしマネタリー経済とボランタリー経済の融合化が図られたら、もし一般企業と社会起業家との間の線がなくなっていったら、もし通常のビジネスとソーシャルビジネスが一体化していったら、、、そのとき、何を軸にして企業間や組織間の争いが起こるのだろうか、という問いである。

こんなものは単なる空想遊びに過ぎないと一蹴されてしまうだろう。ただ、世の中が上述のような流れで変化しているのは明らかであり、間違いない。これから先、どんなことが当たり前になっているのかを考えてみるのも、今を生きるヒントになるのではないか。私はもう少しばかり、空想遊びを続けてみようと思う。
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テーマ : 思ったこと・感じたこと
ジャンル : 日記

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プロフィール

辻 大志

Author:辻 大志
コンサルティング会社に勤める会社員。
この場を借りて、自分の意見や考え、日々の戯言を綴っています。
一人でも多くの方に読んでいただき、繋がりを持っていきたいと思っています。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

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