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心の闇

●免罪符販売に抗議? Anonymous、ローマ法王庁サイトを攻撃
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1203/08/news086.html

時代錯誤も甚だしいと一瞬、思ってしまったが、宗教観がない我々だから理解できないのだろうか。いや、おそらく宗教観の有無とは関係ないだろう。これは、目立ちたがり屋のハッカーが、政治的な意図や宗教的な考えもなく、いたずらしただけで、理由は後から適当に付けただけだろう。

「目立ちたい」という動機に基づく犯罪というのは意外に多い。目立ちたくて銃を乱射する奴もいるし、目立ちたくて自作自演の事件を作る奴もいる。しかし、こういう犯罪っていうのは、昔からあるんだろうか。感覚的には、割と最近多くなっているんじゃないか、と思う。それは、生活がある程度豊かになって、食うに困るようなことがなくなったからじゃないか。

あまりにも有名だが、マズローの欲求段階説なるものがある。これによると、下から、①生理的欲求、②安全欲求、③社会的欲求、④自我欲求、⑤自己実現欲求があり、人はそれぞれ下位の欲求が満たされると、その上の欲求の充足を目指すという。これに照らして考えれば、「目立ちたい」という動機というのは、④自我欲求や⑤自己実現欲求が満たされておらず、それを何とかしたいという思いというふうに言い換えることができるだろう。ローマ法王庁サイトをハッキングしたというこの事件も、こうした説明が成り立つように思う。

ブログやSNSが広まり、一般市民も自由に情報や意見を発信することができるようになって、④自我欲求や⑤自己実現欲求が満たされやすくなった、という趣旨の文章をよく目にする。確かに、自己表現の場が与えられたことで、これまで満たされなかった何かが満たされるようにはなった。しかし、④自我欲求や⑤自己実現欲求が満たされたのかと言われれば、そうではないだろう。④自我欲求や⑤自己実現欲求というのは、おそらく、絶対的なものではなく、相対的なものであって、他人との比較の上で成り立つ類いの欲求だからだ。

ネット社会が到来する前は、限られた著名人が限られたメディアで、情報や意見を発信していた。それが今では、誰でも発信できる。しかし、誰もが情報や意見を発信する中で、当然、順序付けがなされる。目立つことができるヒトもいれば、目立つことができず、埋没したままのヒトもいる。いや、おそらく、ほとんどの場合、現実世界で注目度や知名度があるヒトがそのままネットの世界の中でも目立ち、現実世界で埋没しているヒトはネットの世界でも埋没している。すなわち、せっかく自己表現の場が与えられても、相対的な差は変わらず、欲求が満たされることがない。むしろ、より一層せつなく、より一層悲しく傷つくわけで、それが「目立ちたい」という強い願望や欲求に繋がるのではないだろうか。

この記事のような「目立ちたい」という動機に基づく犯罪というのは、何となく、軽薄でくだらないものと扱いがちだが、実は、現代人の心の深い闇を映し出しているのかもしれない。
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テーマ : どうでもいいこと。
ジャンル : 日記

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辻 大志

Author:辻 大志
コンサルティング会社に勤める会社員。
この場を借りて、自分の意見や考え、日々の戯言を綴っています。
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